最終の閣僚会合に向かう甘利明(あまり・あきら)TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)相(中央)。6日間の交渉でようやく大筋合意に達した=2015年10月5日、米ジョージア州アトランタ(共同)【拡大】
「何があろうとも、われわれは合意のためにここに残り続ける」。メキシコのイルデフォンソ・グアハルド経済相(58)は交渉が土壇場にきてもなお手間取っている事実を認めながらも、大筋合意にこう自信を示した。
米通商代表部(USTR)は当初、大筋合意を発表する記者会見の開催を4日午後4時(日本時間5日午前5時)と案内していた。しかし、肝心の閣僚会合が4日深夜になっても開かれず、交渉は5日にずれ込んだ。そもそも、今回の閣僚会合は協議日程を2度にわたって延長しており、日本の交渉関係者は「不測の事態だらけで疲れ果てた」とこぼした。
米の不手際目立つ
交渉がここまで延びたのは、新薬データ保護期間でチリやペルーが米豪の合意案に抵抗感を示したためとみられる。これは議長国である米国の不手際も大きい。
今回の会合では連日、閣僚による全体会合は短時間で終了し、残された課題を2国間で詰める作業に多くの時間が費やされた。なかでも米国は新薬データで豪州との協議を優先し、懸案を抱える他の新興国との協議を後回しにし続けた。