農林水産業だって守勢にだけ立っているわけではない。TPPを機に海外に活路を見いだそうとするコメや果樹生産農家・農業法人が少なくない。東日本大震災以降、失った販路の開拓が急務となっている東北の水産業にとっても海外へ目を向けることは起死回生のチャンスだろう。
日本貿易振興機構(ジェトロ)が2014年12月から15年1月にかけて実施した14年度日本企業の海外事業展開に関するアンケートによれば、海外事業の拡大を図ると回答した中小企業は54.3%で前年の50.2%から4.1%増加している。また、海外進出拡大方針を有する中小企業の63.9%は国内事業も拡大すると回答、海外進出を拡大する企業は国内事業も拡大する傾向を示した。
少子高齢化で国内市場が縮小する中、国内外市場を一体として捉える企業の動きが加速している。TPP合意で経済成長に欠かせない重要なインフラが整った。TPP域内の経済規模は世界の国内総生産(GDP)の4割もある。官民挙げて海外市場開拓に本腰を入れる時である。(気仙英郎/SANKEI EXPRESS)