環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の関税交渉がまとまり、将来的には、食卓に並ぶ農産物や加工食品の値下がりが幅広く進み、家計には少なからず恩恵が見込めそうだ。ただ輸入食品は円安になれば価格が上がってTPPの効果がなくなるほか、国内産に比べ安全性に不安のある商品が増える懸念もある。
バター品薄状態解消に期待
日本人の食生活に欠かせないコメは、関税のかからない輸入枠を拡大する。米国産とオーストラリア産を対象にした輸入枠が新しくできるため、安価なコメの流通が本格化する可能性がある。
国が外国産の輸入をまとめて管理している小麦は、パンのほか、うどんやパスタなど麺類の原材料に使われている。関税に当たる「輸入差益」が大幅に削減され、価格も安くなる見通しだ。
国内で毎年のように話題になるバターの品薄状態が和らぐことも期待できる。ニュージーランド産などを優先的に輸入する枠を設けるためだ。洋菓子メーカーは仕入れの量や価格が安定し、ケーキやクッキーを値下げする余地が生まれる。