ベトナム・首都ハノイ近郊の繊維工場。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の大筋合意によって、ベトナムの対米繊維輸出は近い将来、関税ゼロとなる。東南アジア各国の企業にとってTPPは、特徴さえあれば米国市場への参入機会を増大させる、おいしい協定だ=2015年10月7日(ロイター)【拡大】
英字紙ジャカルタ・ポスト(電子版)は、10月8日付の社説で、「中長期的なTPP参加の可能性を排除すべきではない」と政策転換を促しつつ、参加の判断の前提として合意内容の徹底的な分析が必要だと述べる。
合意された項目のうち、特に知的財産権保護や労働・環境保護ルール、紛争処理メカニズムを挙げて警戒感を示し、国内への影響を精査すべきだとしている。
フィリピンでは、英字紙フィリピン・スター(電子版)のエルフレン・クルス記者が10月8日付のコラムで、世界で経済のブロック化が進む中、フィリピンがそうした動きから「取り残されるわけにはいかない」とする。
また、TPPが欧州共同体(EC)のような共通市場を作り出すものだとの見方を提示。「中国が主導するRCEP」か、TPPかの選択肢では「フィリピンの将来はTPPにあるのは明らかだ」と明快に述べる。
日本の自動車や電機メーカーなどは、タイなど東南アジアに生産拠点を置くケースが多い。成長市場として金融機関などによる進出例も増えている。こうした国がTPPに合流するかどうかは、日本の産業界の戦略に大きな影響を及ぼすだけに、今後の動向から目が離せない。(国際アナリスト EX/SANKEI EXPRESS)