リオデジャネイロ五輪代表第1次選考会となる柔道の講道館杯全日本体重別選手権最終日は8日、千葉ポートアリーナで男女計7階級が行われ、男子100キロ級は19歳のウルフ・アロン(東海大)が初優勝した。父が米国人のウルフは決勝で下和田(しもわだ)翔平(京葉ガス)に内股で一本勝ちした。
有効2つを奪われる展開でも男子100キロ級のウルフは狙いを定めていた。「取り返す自信があった。相手もばてていた」。残り41秒。豪快にはね上げる左内股で、10センチ以上も背が高い192センチの下和田から逆転の一本を奪った。
筋力トレーニングは週5日。畳の上では残り30秒でリードされた状況を想定した乱取りや、1分間で代わる代わる相手をなぎ倒す稽古の反復で無尽蔵の体力を培ってきた。「スタミナには自信がある」と胸を張れば、東海大の上水研一朗監督は「後半の馬力は半端じゃない。残り1分でギアを一気に上げる」と評する。(SANKEI EXPRESS)