今や選択肢の一つ
自らが手がけた作品を売り込む際には、対象となるメディアがこれまで手がけてきた作品の質や完成度をよく見極めたうえで判断すると語るフクナガ監督は、「(HBOで放映された米テレビシリーズで、監督・プロデューサーも担当した)『TRUE DETECTIVE/二人の刑事』についても、既存のテレビ局だけではなく、Netflixにも話を持ちかけました。本作についても、3年前の時点で既に『Netflixに扱ってもらいたい』と考えていました」と、パートナー探しにおいて、今やNetflixがその重要なポジションにあることを指摘した。
地元の子供たちを起用したいとの思いが強かったが、撮影が行われたガーナには欧米のようなしっかりとしたタレント事務所が存在しなかった。「キャスティング担当スタッフが実際に街へ出ていき、直接声をかけてワークショップを実施し、子役を見つけ出してくれたのです」。露天商として生計を立てていたアターは、ベネチア国際映画祭でマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人賞)の栄誉をつかみ取った。(高橋天地(たかくに)、写真も/SANKEI EXPRESS)