押収した米3M製品を模造した偽物マスクを調べる上海税関の係官。人の命より利益を追い求める中国ビジネスこそ“赤色警報”の対象だ=2015年12月9日、中国・上海市(ロイター)【拡大】
首都・北京などで続く深刻な大気汚染。市民は医療用マスクを着用して、微小粒子状物質「PM2.5」などから身を守るための対策に懸命だ。しかし“偽物大国”と悪名高い中国。やはり、粗悪な偽物の医療用マスクが国内に相当数出回っているうえ、輸出されていた可能性も明らかになった。当局は取り締まりに躍起だが、“飯のタネ”になるなら健康被害もお構いなしの姿勢に、世界はもちろん、自国民からも厳しい批判を浴びそうだ。
アフリカ諸国に輸出予定
香港英字紙サウスチャイナ・ポストやロイター通信、人民日報傘下の英字紙グローバル・タイムズ(いずれも電子版)などによると、偽マスクの発覚は、上海税関の摘発が端緒となった。アフリカ諸国向けに輸出予定の医療用マスク12万枚が、米にある化学・電気素材の世界的なメーカー、3Mの模造品だったため、関係者を拘束し、偽物を押収・廃棄処分にしたという。
上海警察当局は2013年にも、3Mの模造マスクを製造・販売していた8つの犯罪組織を摘発したことがある。しかし、この手の組織は、依然とはびこっていた。今回摘発された偽マスクは、外形やロゴマークなどをそっくりとまねたものの、品質は比べるまでもない粗悪品。PM2.5を防ぐどころか、全く効果のない可能性もあるという。