安美錦(あみにしき)の押し倒しにもろくも土俵を割る稀勢の里(きせのさと、左)=2016年1月10日、東京都墨田区の両国国技館(今野顕撮影)【拡大】
注文相撲に屈する取組が目立つ。これだけ食らえば、相手が狙ってくるのも当然だ。予期していればもう少し対応できたはず。明らかに冷静さを欠いた内容だった。
自らのふがいなさに対する悔しさからだろう。敗れた稀勢の里は支度部屋で今にも涙がこぼれそうな表情。報道陣の問いかけに言葉が出てこなかった。
昨年末。賜杯に手が届かない現状に「自分が優勝できない、一番に立てない悔しさがある。優勝に対する意識が足りないのかもしれない。強く思うだけで違う」と新年へ決意を語った。
しかし、重要なスタートでつまずいた。まだ先は長い。日本勢で10年ぶりとなる優勝を誰よりも期待されているだけに重圧をはね返し、立て直す姿を見せたい。(藤原翔/SANKEI EXPRESS)