日蓮宗系の尼僧、鈴木日宣(すずき・にっせん)さん=2015年10月29日、千葉県内(野村成次撮影)【拡大】
≪一日、一年、一生…目標に向かい生きる≫
「一年の計は元旦にあり」。これはどなたもご存じの諺(ことわざ)です。「何事も最初が肝心」という意味で使われますが、出典は中国のしきたりや行事について記された「月令広義」という書物の中の「一日の計は晨(あした)にあり、一年の計は春にあり、一生の計は勤にあり、一家の計は身にあり」からといわれています。「一日は朝に予定を立てることで決まる。一年は正月に計画を立てることで決まる。一生は真面目に仕事をすることで決まる。一家は主人の生き方で決まる」という意味となりましょう。
師匠はよく「人生は目標を持って生きることが大切だ。目標を持たないと、生まれてきたついでに生きているという漠然とした生き方になってしまう」と仰せになり、私たち弟子や檀信徒に「一年の目標」「一生の目標」を持つことを勧めます。
人として生を受けられるのは非常に稀(まれ)なこと。「生まれたついでになんとなく生きている」というのはとてももったいない生き方です。