【京都うまいものめぐり】
悠久の歴史を秘めて滔々(とうとう)と流れる宇治川。その右岸、京阪・宇治駅から朝霧通りを上流に向かうと、宇治の産土(うぶずな)神である「宇治神社」、世界遺産「宇治上神社」、遠州七窯の朝日焼窯元といった観光スポットに行き合う。福寿園「宇治茶工房」は朝日焼窯元に隣接し製茶、喫茶、茶の料理、茶器など茶の文化を多角的に体験できる工房として平成19(2007)年にオープン。2階の「福寿茶寮」ではさまざまな茶の味わいが、舌と心を満たしてくれる。
寛政2(1790)年、山城国上狛(現京都府木津川市山城町)の地に創業した「福寿園」。200余年に及ぶ伝統に加え、ペットボトル緑茶のコラボレーションブランド「伊右衛門」シリーズへの取り組みなど、進取の社風でも知られる。
そんな福寿園が、製茶体験も含め、お茶の魅力を百パーセント知ってほしいと宇治川畔に開いた「福寿園宇治茶工房」。提供される料理にも、“茶のすべて”へのこだわりがのぞく。