大相撲1月場所千秋楽優勝をかけた取り組み前、背を反らす琴奨菊=24日、両国国技館(撮影・今野顕)【拡大】
元横綱の朝青龍=ドルゴルスレン・ダグワドルジ=さんを輩出するなど相撲の名門として知られる高知の明徳義塾中・高に入り、佐渡ケ嶽部屋に入門。平成23年の秋場所後に大関昇進を決めたが、25年の九州場所で右大胸筋を負傷するなどけがで苦しみ、かど番に追い込まれることもあった。
後援会事務局長の牟田口清さん(75)は「低迷が続いていたが、苦労を表に出さず、『けがが痛い』など弱音を言わなかった」と明かす。
牟田口さんが躍進の理由に挙げるのは「体幹の強化」。重りをハンマー投げのように振り回すトレーニングを取り入れるなどして体幹強化に力を入れ、力強さをみせるようになった。
牟田口さんは23日に急遽上京し、その日の夕食を一緒に囲んだ。「心を乱してはいけないと思い、取組の話はしなかったが、彼は『平常心』と言っていた」
外国勢から10年ぶりに奪還した賜杯。相撲取材歴が60年を超える元NHKアナウンサーで東京相撲記者クラブ会友の杉山邦博さん(85)は「またこの日が来るとは思っていなかった。生きていてよかった」と喜びをかみしめ、「他の日本人力士も後に続いてほしい」と奮起を促した。