エクステリアは全体的に流麗だ。一昔前のボルボといえば角ばったボディに大きな四角いヘッドランプといった“ごっつい”イメージが強いが、ここ数年の間にすっかりと角が削れて柔らかいフォルムに変身した。丸みを帯びたヘッドランプは可愛らしさすら感じる。とはいえ、(日産の2代目ステージアを除けば)どこから見ても一目で「ボルボだ」とわかるタテに細長いリヤコンビネーションランプは健在だ。
パワートレインには、「T5」と呼ばれる2.5リッター直列5気筒ガソリンターボに6速ATを組み合わせたAWD(四輪駆動)と、「D4」と名付けた2.0リッター直列4気筒ディーゼルターボに8速ATを合わせたFF(前輪駆動)モデルの2タイプを揃えている。筆者が試乗したのは“後車”だ。
「D4」エンジンのスペックを見ると、最高出力140kW(190PS)/4250rpm、最大トルクは400Nm(40.8kgm)/1750~2500rpmを発揮するとある。ボルボが日本のデンソーと共同開発した「i-ART」と呼ばれる燃料噴射装置は、優れた燃費性能とクリーン性能を実現しているそうだ。さっそくエントリーキーを差し込み、パワーボタンを押してエンジンを始動した。
東京・大手町のサンケイビルから神奈川県の相模湖方面に向けていざ出発。クルマを発進させると低回転域から太いトルクが立ち上がる。「このディーゼルエンジン、想像以上にパワフルだぞ…」。1.7トンのボディが軽く感じるほど、ちょっとアクセルを踏むだけでグイグイと進む。
ディーゼル特有の「カラカラ」音は?
エンジンは滑らかというよりも、逞しく車体を引っ張る感じ。この辺はディーゼルらしさが色濃く出ている。ディーゼルといえばあの特有の「カラカラ」音が必ず話題となるが、それがはっきりと聞こえるのはクルマの外にいるときのみ。よほど遮音性や吸音性が高いのだろう。停止中や低速走行時でもほとんど気にならない。スピードの上昇と反比例してその存在感はどんどんと薄れていく。千葉県袖ヶ浦市のサーキットでマツダ・CX-3に乗ったときにも思ったが、もう「カラカラ」音がディーゼルエンジンの“難点”の一つとされる時代ではないようだ。