筆者もノルウェーの森で遭遇したヘラジカ
ひとつ面白いのは、ボルボは昔から、ヘラジカなど大型動物と衝突する可能性も想定しながら車両開発に取り組んでいること。具体的には、車載レーダーとカメラで動物を検知するというもので、今後導入を進める予定だ。ちなみにヘラジカは体長3メートル、体重800キロを超えるものもいる。日本で(ヒグマ以外に)そこまで大きな動物に出くわす場面はなかなか想像できないが、北欧では一歩郊外に出ると至るところに「ヘラジカ注意」の標識が立っている。筆者は旅行でノルウェーに行ったときに、友人の運転で森の中にある湖まで出かけたが、林道を走行中に体長2メートル以上はあろうかという巨大なヘラジカがのっそりと現れた時に超ビックリしたのを覚えている。向こうではリアリティのある話なのだ。たまに高速道路での衝突もあると聞いたが、ヘラジカが相手ではひとたまりもない。話は逸れるが、ノルウェー人の友人によると、ヘラジカの標識は一部の外国人観光客に非常に人気で、すぐに持って行かれてしまうそうだ…。
そうそう、このクルマはV60のスポーティーな血も受け継いでいる。撮影の合間に相模湖周辺のワインディングを試してみたが、操縦性も足回りの踏ん張りもなかなかの好感触。1990年代にボルボが850エステートでBTCC(英国ツーリングカー選手権)に参戦しているのを見たときは、子供ながらに「こんな大きなクルマでなぜ?」と驚いたが、V60 クロスカントリーにもレガシィ アウトバックと同様にハンドル裏側で変速操作ができるパドルシフトが装備されていて、スピードメーターも欧州車らしくちゃんと260キロまで表示してある。パドルシフトでMT走行していると、エステート型クロスオーバーSUVであることを忘れてしまいそう。FFということもあってか、高速道を走っていた時でも、SUVの割に直進安定性は高かった。ちなみにACCは時速200キロまで先行車を追従するそうだ(ほとんどの国で使うことはなさそうだけど…)。
とりあえず今週はここまで。後編では相模湖から山梨県の河口湖・西湖まで足を延ばしてオフロード性能などチェックする。お楽しみに。(産経ニュース/SankeiBiz共同取材)
■主なスペック(試乗車)
全長×全幅×全高:4640×1865×1540ミリ
最低地上高:200ミリ
ホイールベース:2775ミリ
車両重量:1730キロ(サンルーフ付きは+10キロ)
エンジン:DOHC水冷直列4気筒ディーゼルターボ
総排気量:2.0リットル
タイヤサイズ:235/50R18
最高出力:140kW(190ps)/4250rpm
最大トルク:400Nm(40.8kgm)/1750~2500rpm
トランスミッション:8速AT
駆動:前2輪駆動式
車両本体価格:494万円