古くはシボレー・アストロや、VW・ヴァナゴン、初代のベンツ・Vクラス、現行車種ではVW・ゴルフ トゥーラン、国産だといずれも初代モデルだが、日産・エルグランド、ホンダ・ステップワゴン、スズキ・ワゴンRあたりはシンプルでクリーンな、好感を持てるデザインだったと思う。
反対に、丸みのあるミニバンのデザインで優れていると思えるのは、懐かしのワーゲンバスと初代のトヨタ・エスティマくらいか。
変に丸めようとしたり、平板で単調になりがちなフォルムにアクセントをつけようとしすぎると、それが逆効果になるのではないだろうか。
「カッコイイBピラー」問題
以前、ジャガー・F-PACEのインプレッションで指摘した、寝かせたBピラー、言うなれば「カッコイイBピラー」問題が、このグランツアラーにも該当する。前席ドアを開けるときに、サッシ部分で顔面パンチしそうになるあの問題である。クーペ系の車種なら見た目優先の設計も許せるのだが、これはミニバン。もっと垂直に近い角度でいいんじゃないかと思うのだが…。
気の利いた内装ディテール
内装に目を移すと、細かい配慮が行き届いていてグッと好感度が上がってくる。
例えば、セミオープンのコンソールボックス。無理に蓋つきの箱に仕立て、かえって収容力が落ちるパターンをうまく回避している。ボックスより少し大きめのものでも片方をはみ出させて収納できるので、非常に使い勝手がいい。同じ理由で、エアコン操作部上の物置きスペースも高く評価したい。間口が広く蓋がないから収納の自由度が高い。いずれもしっかり深さがあるので、クルマの動きで収納物が落ちたりする心配も少ない。底面にDIYでフェルトを貼ったりすればさらに使いやすくなるだろう。
角度調節できるアームレストも使いやすい。シート座面の高さ調節幅が広く、ドライバーによって肘の高さ(位置)がけっこう変わるのでこの角度調節は重宝する。
シートはサポートよりも座り心地を重視したタイプで、X1に採用されているものと同等品。クッションが肉厚で、ロングドライブでも疲れが出にくそう。高めの着座位置だが、彫りの浅い形状だから乗り降りはスムースにできる。