操作性が良く賢いナビ
ナビはBMWの他の車種やMINIなどに採用されているものと同じ。手元を見ずに操作できるロータリー式コントローラーが使いやすい。2分割画面で、曲がり角や高速降り口の音声案内のタイミングも的確。画面位置も高めで、視点移動も少なく安全。日本語表示や音声案内などのローカライズも自然できめ細かい印象。グラフィックの美しさではベンツに敵わないが、使いやすさという点ではBMWに軍配を上げたい。
国産ミニバンとは異なる価値観
以前取り上げたトゥーランと同様に、国産車種と比較するとミニバンに対する価値観の違いが浮き彫りになる。シフトレバーは床から生えていてセンターコンソールもあるから、前席は左右も前後もウオークスルーにならない。内装の仕立てもセダンやステーションワゴンの延長線上であり、「移動する個室」っぽく感じられるようには作られていない。後席はスライドドアではないし、2列目を2人掛けのリラックスシートにすることもできない…と挙げていくとないないづくしである。
これを物足りないと感じるかどうかはユーザー次第だが、ミニバンでも走りに妥協したくないというのであれば、一度は試乗してみるべきモデルだと思う。
群雄割拠のカテゴリーに後発参入という点では、ジャガー・F-PACEと境遇が似ている。同じ後発組らしく、動力性能、使い勝手ともによく練られており、いずれも初代モデルとしての完成度が非常に高い。
ミニバンは生活密着型のカテゴリーだから、見た目がイマイチでも中身がよくできていることのほうが、長く一緒に“暮らす”うえでは重要だろう。そういう意味ではこのクルマ、人間性(走り)は一級、生活スキル(使い勝手)も人並み以上で、癒し系キャラ(ソフトな乗り心地)とくれば、これは理想的な“結婚相手”かもしれませんぞ。