【試乗インプレ】ライバルはハイクラス軽だ ルノー・トゥインゴ(後編) (2/5ページ)

  • 試乗車はキャンパストップ仕様。フィアット500など、ラテン系小型車お約束の装備だ。ルノー・トゥインゴ
  • 見慣れたルノーのエンブレムもこのクルマだと小動物の鼻の頭に見えてくるから不思議だ。ルノー・トゥインゴ
  • まぶたが閉じかけているような、ちょっと眠そうなヘッドライトの表情がいい。ルノー・トゥインゴ
  • トラックかよ!というくらいに大きな切れ角のタイヤが驚きの小回りを実現。ルノー・トゥインゴ
  • フェンダーに設置されたウインカーランプ。ドアミラー内蔵型が多い昨今、ちょっと懐かしい。ルノー・トゥインゴ
  • 手動格納式ドアミラー。向きの調節は電動で行える。ルノー・トゥインゴ
  • 前は普通のドアハンドル(上)、後ろはサッシ一体型の隠しハンドル(下)で2ドア風シルエットに。ルノー・トゥインゴ
  • 後部ドアモールにさりげなく立体車名ロゴ。ルノー・トゥインゴ
  • 手で直に開ける燃料タンクの蓋(上)。中蓋がエンジンキーでロックされる(下)ので、悪戯される心配はない。ルノー・トゥインゴ
  • リアコンビランプ。外側に張り出した意匠がリアフェンダーのボリュームを強調する。ルノー・トゥインゴ
  • リアバンパーの奥にはエンジンが鎮座。放熱のため、左右にグリルが空けられている。ルノー・トゥインゴ
  • マフラーの真上にはエンジン。ルノー・トゥインゴ
  • ストライブは単なる飾りではなく、ボディー側面を貫くキャラクターラインを表している。ルノー・トゥインゴ
  • エンジンの入っていないボンネットはトランク?と思ったらバッテリーが載っていました。ルノー・トゥインゴ
  • 安価な素材の組み合わせでも洒落て見えるのが不思議。ルノー・トゥインゴ
  • キーはシリンダー式(上)、オーディオ、空調の操作パネルは舶来家電の雰囲気(下)。ルノー・トゥインゴ
  • シフトレバーをDレンジから左に倒すとマニュアルモード。奥には速度設定式クルーズコントロールとスピードリミッターのスイッチ。ルノー・トゥインゴ
  • サイドブレーキ。ルノー・トゥインゴ
  • ステアリングコラム右側のスイッチ類(上)、ペダルはATと同じアクセルとブレーキだけ(下)。ルノー・トゥインゴ
  • センターコンソールのカッブホルダーの窪み(左)には、脱着式小物入れ(右)が装着可能。ルノー・トゥインゴ
  • 500mlの入るボトルホルダー付き前席ドア(上)と後席ドア(下)。ルノー・トゥインゴ
  • 後席窓はVW・up!と同じヒンジ式。左から全閉、全開、外からの全開見た目。ルノー・トゥインゴ
  • センターコンソール後端に12Vサービスソケットとカッブホルダー1つ。ルノー・トゥインゴ
  • 後席は2分割可倒。段差のないフルフラットかつ出っ張りが少ないので、2人乗りの時ならかなり使いでがある。ルノー・トゥインゴ
  • キャンバストップは欧州コンパクトのお約束。ルノー・トゥインゴ
  • 開口面積は広い。ルノー・トゥインゴ
  • 前席から見るとこんな感じ。ルノー・トゥインゴ
  • 実は後席からのほうが空がよく見える。ルノー・トゥインゴ
  • 神戸ポートアイランドから、エッフェル塔…ならぬポートタワー、メリケンパークを臨む。ルノー・トゥインゴ
  • 神戸ポートアイランドから、エッフェル塔…ならぬポートタワー、メリケンパークを臨む。ルノー・トゥインゴ
  • ボディーと同色のアクセントカラーがポップ。樹脂素材であることを逆手にとった小型車らしい演出。ルノー・トゥインゴ
  • 荷室のカーペットを持ち上げると、エンジンを密閉する鉄板が現れる。ルノー・トゥインゴ
  • 明確に“顔”としてデザインされている。個人的には「レレレのおじさん」に似ていると思うのだが…いや褒めてるんですよ!ルノー・トゥインゴ
  • 前後フェンダーやリアまわりのふくらみに、規格で縛られた軽自動車とは一線を画すサイズの余裕が窺える。ルノー・トゥインゴ
  • 寝かされたリアハッチに大きめのアルミホイール。横顔はなかなかスポーティーだ。ルノー・トゥインゴ
  • 全面ガラスでブラックアウトされたリアハッチが精悍さを醸し出す。ルノー・トゥインゴ
  • 真後ろからの眺めは、往年の名車ルノー・5(サンク)を彷彿させる。ルノー・トゥインゴ
  • タイヤサイズは前が165/65R15。後ろは少し太くて…ルノー・トゥインゴ
  • 185/60R15にドラムブレーキの組み合わせ。ルノー・トゥインゴ
  • フロア・着座位置が高めで、開口部も広く乗り込みやすい前席。ルノー・トゥインゴ
  • 後席は2人用。横幅は十分だが、前後方向の余裕はいまひとつ。フロアに対して座面が低めで、大人だと腿が浮いてしまう。ルノー・トゥインゴ
  • 荷室はまずまずの広さ。リアハッチが寝ていることもあり、高さ方向はやや厳しい。出っ張りがなく積み込みやすいのは美点。ルノー・トゥインゴ


 横に回ると大きめのアルミホイールと寝かされたリアハッチのラインが、思いのほかスポーティ。フェンダーの造形が読み取れるストライプがアクセントとして効果的だ。

 そして、フロントフェイスはまさに「顔」。丸い灯火類とグリルの組み合わせが漫画のキャラクターのようにかわいらしい。このかわいさはライバルのフィアット・500と双璧と言える。個人的には「レレレのおじさん」に似ていると思うのだが、読者の皆さんの目にはどのように映るだろうか。

 そのほかの外観の注目ポイントとしては、後部ドアのノブが挙げられる。ドアサッシと一体化したノブはボディーと面一で、パッと見2ドア風のシルエットを形作っている。この手法はアルファロメオ・ジュリエッタや、先日販売予約を開始したばかりのコンパクトSUV、トヨタ・C-HRにも見られ、4ドアだけれども2ドアっぽく見せたいスペシャリティー要素の強いクルマで採用されるデザインだ。

 このように、かわいい、スポーティー、クールと見る角度によって異なる表情を見せながらも破綻なくまとめられた外観デザインは、おそらくトゥインゴの最も強い購入動機となるはずだ。

 前席概ね良し、後席は…あれ?

 ドアを開けて乗り込むと、前述したように横方向の余裕を感じる。助手席にも十分快適と言える広さが確保されており、運転席側からもその余裕を視覚的に感じることができるから、前席に座る2人ともが物理的にも精神的にも狭さを感じにくい。おそらくこのありがたみは現在軽自動車に乗っているユーザーが最も強く感じるはずだ。

 シートは柔らかめで程良く体が沈み込み、座り心地良し。普通に走る分にはサポート性もまずまずで、遠乗りでも体が痛くなるようなことはなさそうだ。

 後席に移ると、膝元の余裕はそれほど多くない。シートはこのサイズの後席用としては肉厚十分だが、座ると膝が立ってしまって腿がサポートされずあまり落ち着かない。シートの出来を除けば軽自動車とさほど変わらない印象…と思ってスペックを見てみたら、なるほどホイールベース(前輪と後輪の車軸の間の長さ)は軽自動車並みの数値だった。もう少し膝元に余裕があれば足を前に投げ出せてグッと快適になるのだが、ここはあきらめるしかなさそうだ。

“普段着”感覚だけれどさりげなくオシャレ