【試乗インプレ】行く道を選ばぬ万能選手 大型動物対策もバッチリのボルボ・V90 クロスカントリー(前編) (3/5ページ)

  • 山中湖村を優雅に走る、ボルボ「V90クロスカントリー」
  • 東京・丸の内にある三菱一号館美術館の前を走るボルボ「V90クロスカントリー」
  • 国会議事堂前を走るボルボの「V90クロスカントリー」。ちなみに後ろの大型トラックもボルボ
  • 国会議事堂前を走る「V90クロスカントリー」
  • スタイリッシュなクロカンは、都会でも違和感なし。後ろは東京駅
  • V90も隣のメルセデスSUVも、東京・丸の内という大都会にいても違和感は全くない
  • 皇居周辺でボルボ「V90クロスカントリー」
  • サンケイビルに近い皇居周辺を駆けるボルボ「V90クロスカントリー」
  • サンケイビルに近い皇居周辺を駆けるボルボ「V90クロスカントリー」
  • 雲に隠れたシャイな富士山とボルボの「V90クロスカントリー」
  • 4枚ドアとテールゲートを開けたボルボの「V90クロスカントリー」
  • LEDのハザードランプが浮かび上がる
  • LEDのハザードランプが浮かび上がる。北欧神話の雷神が持つ「トールハンマー」をモチーフにした、新時代ボルボを象徴するヘッドランプのデザイン
  • スカンジナビアン・テイストの自然体で機能性にこだわったインテリア。もちろん高級感はばっちりだ
  • ステアリングホイールは非常に握りやすい
  • シートはもう少し厚みが欲しい
  • 広々としたリヤの空間。大きなガラスルーフを持つ車内は開放感があって明るい
  • ブラックウォールナットウッドやレザーを使用したドアの装飾。金属製の美しいドアハンドルやBowers&Wilkinsのスピーカーが高級感をさらに引き上げる
  • 高級感のある大きなセンターコンソール。エンジンボタンや走行モードを選択するダイヤルには、ディンプル加工(ゴルフボールのようなドットをへこませた加工)を施している
  • ディンプル加工を施し高級感を持たせたスイッチ類をセンターコンソールに配置
  • デザインが綺麗なエントリーキー
  • 横から見るとわかりやすいが、開口部を斜めに切り取っている分、キャパシティーをやや犠牲にしている。とはいえ、床面積は大きく、奥行きもある
  • リヤビューカメラ。真上から映したように表示する360°ビューに切り替えることもできる
  • 山中湖の砂浜でも安定した走りを見せた、ボルボの「V90クロスカントリー」。筆者は小学生のころからよくここでバス釣りをしていました
  • ガラスルーフを開けた「V90クロスカントリー」
  • 「V90クロスカントリー」をリヤから眺める。そして、桟橋を見るとルアーを投げ入れたくなる…
  • リヤバンパーに「CrossCountry」のロゴが入る
  • バンパーやフェンダー周りはオフロード専用パーツで固めている
  • 19インチのダイヤモンドカットホイール。T5AWDSummumに標準装備
  • 2.0リッター直4ガソリンターボエンジンを搭載する
  • 山中湖村を走るボルボの「V90クロスカントリー」
  • 山中湖村を走るボルボの「V90クロスカントリー」
  • 山中湖村を走るボルボの「V90クロスカントリー」
  • 山中湖村を走るボルボの「V90クロスカントリー」
  • パノラマ台の近くを走るボルボの「V90クロスカントリー」
  • パノラマ台の近くを走るボルボの「V90クロスカントリー」。LEDランプが全体の印象を引き締める
  • 車高は高くても安定した走りを披露
  • 山中湖村を走るボルボの「V90クロスカントリー」
  • 山中湖村を走るボルボの「V90クロスカントリー」
  • 山中湖村で緑に囲まれるボルボの「V90クロスカントリー」
  • 山中湖村で緑に囲まれるボルボの「V90クロスカントリー」。ヘッドランプがキラリ
  • 山中湖村を駆けるボルボの「V90クロスカントリー」
  • ハザードランプをつけるとこんな感じです。カッコいい
  • 田園風景とボルボ「V90クロスカントリー」
  • 田園風景とボルボ「V90クロスカントリー」
  • 田園風景とボルボ「V90クロスカントリー」。実にのどか
  • 日本のこんな風景も似合います!
  • 静岡県小山町を走るボルボの「V90クロスカントリー」
  • 東名高速道でステンレスタンクローリーに映り込む「V90クロスカントリー」
  • パノラマ・ガラス・サンルーフを開けて東京・大手町のビル群を見上げる(瀧さん、お隣の新聞社さんが写っていますよ…)
  • ミラー外周の一部を縁取るように点灯する「ブラインドスポット・インフォメーション・システム(BLIS)」。これならBLISが作動していると分かりやすい
  • 瀧カメラマンの撮影アドバイス
  • 瀧カメラマンの撮影アドバイス


 動物も回避 安全装備や運転支援技術を試す

 90シリーズは先進安全・運転支援技術の「IntelliSafe(インテリセーフ)」を標準装備している。前走車の車速に合わせて自動追従するアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)は、こちらで設定した車間距離を維持しながら走行可能。単独走行中もドライバーが設定した速度をキープするため、高速道のゆるやかな登りや下りなどスピードのコントロールが難しい場面でも一定速度で走ることができる。「すべてのクルマにACCを搭載して、一定の速度と車間で走れば渋滞が緩和されるのになあ」などと考えてしまった。

 自動運転「レベル2」の「パイロット・アシスト」も試してみた。これはクルマが自動でハンドル操作を行い、直線でもカーブでも常に車線の中央を維持しながら走行を続ける機能だ。目の前のハンドルが勝手に傾きながらカーブを曲がる姿にやや違和感を覚えるが、常に車線の中心をトレースする正確なハンドルさばきに「人間よりうまいかも!?」と思わず唸ってしまった。操舵時のスムーズさを磨けば、もう言うことなし(※基本的にはデバイスに頼らず、ドライバーが責任をもって運転しましょう!)。

 最近多くのクルマで見かけるブラインドスポット・インフォメーション・システム(BLIS)は、後方から迫るクルマやバイクの存在を、ドアミラーに内蔵したオレンジ色のライトを点灯させることで知らせる機能だ。筆者がこれまで不満だったのは、どのクルマもオレンジ色のライトが小さいことだった。それではBLISが作動しているのか、何か別の光がミラーに映り込んでいるのか判別しづらいが、V90はミラー外周の一部を縁取るように点灯するため(※写真参照)、ひと目で「BLISが作動している」と分かる。こういうところにボルボの安全に対する姿勢やドライバーへの優しさが滲み出ている。

 国土の大半を森林に囲まれたスウェーデンらしさを感じさせる最新装備が、ヘラジカやトナカイなどを想定した「大型動物検知機能」だ。筆者はお隣の国ノルウェーの森の中を走行中に体高2メートル以上はありそうなヘラジカに遭遇した経験を持つが、実は実家のある神奈川県央エリアでもシカの群れをたまに見かけるし、夜になれば道路脇まで降りてくることもある。自然が豊かな日本ではクマやイノシシも生息しており、大型動物検知機能が役に立つ可能性は十分に考えられる。

かなり優秀だった実燃費