【試乗インプレ】刺激とおもてなしの共存 レクサスの新顔、最高峰クーペ「LC」(前編) (2/5ページ)

  • 箱根を走るレクサスの新型フラッグシップクーペ「LC」
  • スポーツカーはリヤビューが大事
  • 小型3眼LEDヘッドランプ。L字型のクリアランスランプはレクサスのアイコンの一つ
  • 放射状に広がるヘッドライト光線
  • バックの緑に映える赤色の車体(ボディカラーはラディアントレッドコントラストレイヤリング)
  • フロントミッドシップ(前輪車軸より後ろの位置)に配置した5リッターV型8気筒NAエンジン
  • フロントミッドシップ(前輪車軸より後ろの位置)に配置した5リッターV型8気筒NAエンジン
  • 赤い部分はアルミのサスペンションタワー。スチール素材をはるかに上回る軽量化と高剛性を実現している
  • 21インチのランフラットタイヤと鍛造(たんぞう)アルミホイール
  • 21インチのランフラットタイヤ(ミシュランのパイロットスーパースポーツ)。タイヤハウスを擦りそう…
  • 直線基調のダッシュボード。ナビ画面は大きくて見やすい
  • ドアトリムはドレープ加工を施している。試乗車の内装色はダークローズ
  • 5リットルV8エンジンを積んでいるとは思えない低いボンネットと、スポーティーなリヤの張り出し
  • RCFと同じ5リッターV8を積む割に、ボンネットはかなり低く抑えてある。これもすべて新型プラットフォームのおかげ
  • 箱根の定番スポット。このすぐ後に、ホワイトのLC500hがテレビ神奈川の撮影でやってきて、まさかの“LC共演”に…
  • 華麗なデザインのテールランプ。実はリヤにもスピンドルグリルをイメージさせるラインが入っている
  • うーん、カッコいい
  • 箱根ターンパイクを駆けるレクサス「LC500」
  • 箱根ターンパイクを駆けるレクサス「LC500」
  • レクサス「LC500」
  • 箱根ターンパイクを駆けるレクサス「LC500」
  • レクサス「LC500」のサイドビュー
  • 箱根ターンパイクを駆けるレクサス「LC500」
  • ドアを開けると期待感が高まる
  • 流れるような美しいフォルム。レクサスの塗装は深みがあって艶やか。後編で詳しく触れるが、リヤランプは非常に手の込んだディテールをしている
  • パワーシートの操作レバー。丸形ボタンはランバーサポートの操作スイッチ
  • アダプティブ・クルーズコントロール(ACC)はハンドルスポークのスイッチで操作
  • 小田原PAで休憩
  • リヤビューカメラ
  • 箱根を走るレクサス「LC500」
  • 箱根を走るレクサス「LC500」
  • 箱根を走るレクサス「LC500」
  • 箱根を走るレクサス「LC500」
  • 躍動感たっぷりの流し撮りですが、ちゃんと法定速度内で走っています!
  • 流麗なラインが美しい
  • 奥行き感のある斬新なテールランプ
  • 奥行き感のある斬新なテールランプ
  • アダプティブ・クルーズコントロール(ACC)を70キロに設定して、小田原厚木道路を走行中
  • リヤフェンダーの張り出しがなかなかエグい。慣れるまでカーブを曲がるときは要注意!
  • レクサスのラグジュアリークーペ「LC」
  • レクサスのラグジュアリークーペ「LC」
  • 箱根駅伝ミュージアムの近くを走るレクサス「LC500」
  • 近づいて見てみると芸術作品のようなグリル
  • LCのインテリア。内装色はダークローズ(魚眼レンズを使用)
  • LCのインテリア(魚眼レンズを使用)
  • エレクトロシフトマチックを採用したシフトレバー。その左はタッチパッド式のリモートタッチ
  • 手に馴染みやすい素材を採用した電子キー
  • LCのスポーツシート。レザーとアルカンターラを使用(魚眼レンズで撮影)
  • 後席は“激狭”だった。まあ、スポーツクーペですからね(魚眼レンズを使用)
  • 瀧カメラマンの撮影ワンポイントアドバイス(詳細は本文を参照)
  • 箱根といえば駅伝、芦ノ湖、ブラックバス、そして海賊船!写真はロワイヤル号
  • 芦ノ湖湖畔で寝そべるネコ。「だれかワカサギ恵んでニャ」。後ろの白人女性はグリコのプッチンプリンを食べていた
  • 試乗2日目に寄った「麺や食堂246号店」の味玉そば。神奈川淡麗系ラーメンの人気店の支店。美味しいです。食後にお口直しの黒烏龍茶が出てきます。店員さんがお見送りもしてくれます(神奈川県厚木市)


 走行モードは「エコ」「コンフォート」「ノーマル」「スポーツ」「スポーツ+」の5つから選択できる。神奈川県の箱根町を目指し、まずはノーマルモードで走り出した。エンジンの最高出力は351kW(477PS)/7100rpm、最大トルクは540Nm(55.1kgfm)/4800rpm(!)。初めのひと踏みから強力なトルクで2トン近い車体を難なく動かす。このレベルのクルマになると10メートル、いや5メートル走るだけでもパフォーマンスの高さが伝わってくる。ちょっと踏むだけでブインと加速。思わず「まだノーマルモードなんだけど…」と苦笑する。ミシュランの21インチタイヤを履く足回りは硬いが、不快なゴツゴツ感はほとんどない。

 コップを置いても倒れない?

 次にエコモードを試す。ハンドルフィールは軽めだ。エンジン出力が下がり、ストップ&ゴーを繰り返す街乗りでもガクガクと揺すられることなく、滑らかに走ることができる。低中速度域ではHVの方が扱いやすいだろうなと予想していたが、これなら何の気苦労もなく穏やかなシティドライブを楽しめる。

 一般道で一番気に入ったのがコンフォートモードだった。とにかく乗り心地と静粛性が素晴らしい。これぞ日本の「おもてなし」-。路面の凹凸を巧みにいなし、突き上げは一発で吸収。ロードサーフェスのざらつきまで消してしまう。ダッシュボードの上にコップを置いて走っても水がこぼれないのではないだろうか…と思わせてしまうほどに上質な乗り心地だ。エンジン音も控えめで、車内は静寂な空間に早変わり。それでも必要に応じて踏んでやれば力強く走る。中速走行なら5つのモードの中で最も気持ちよく優雅に走ることができる。ドライブフィールは文字通りコンフォート(=快適性)を突き詰めた仕上がりで、LCのラグジュアリーな要素をじっくりと味わえるモードだ。着座位置が路面に近く、21インチの極太スポーツタイヤを履いたクーペでこの乗り味を実現していることはちょっとした驚きだった。ただ、低速域でブレーキを踏むとたまに「キー、キー」っと小さい“鳴き声”が聞こえてくるのが多少気になった。

世界初10速ATのパフォーマンスは?