アウトバーン品質のフラットな乗り味
調布インターから中央高速に入り、長野方面へ。市街地ではやや硬めに感じた足回りは、スピードに乗るほどに安定感が増し、フラットライドそのもの。
最近はどの国のクルマであっても、ボディー剛性に不足を感じることは少ないけれど、久々にドイツ車に乗ってみて、やはりボディーの格が違うと思った。走り出して100メートルも行かないうちに、少し大げさに言うと「戦車に乗っているんじゃないか」というがっしり感が足の裏、腿、背中、そしてハンドルを握る手のひらに伝わってきて安心感で満たされる。
高速走行で感じられるフラット感と剛性感、そして車格を問わない上質な乗り味は「アウトバーンの国の乗り物なんだ」と思い起こさせるに十分である。
細部の触感にプレミアムの説得力
乗り味と同時に、室内の仕立てもクラスレス。ダッシュボード上面とドアのひじ掛け以外は硬質樹脂素材だが、軟質樹脂部分と色味やシボのきめを合わせてあるので、統一感が高い。加えて、ところどころにヘアライン加工のアルミ素材や同様の仕上げをしたシルバーの加飾がおごられ、空調パネル、細かい刻みの入った高級オーディオ的なダイヤル・スイッチ類の仕上げもリッチで、上位クラスに準じたプレミアム感が演出されている。
ハンドルやシフトレバーに使われている革も手によく馴染む触感。ダイヤル系のクリック感、シフトレバーの剛性感も心地よく、インパネを操作する手触りでもリッチな気分が味わえる。アウディの名に恥じない仕上がりと言っていいだろう。
思わず笑みがこぼれるハンドリング
諏訪インターで高速を降り、標高1600メートル~2000メートルの高原をめぐるビーナスラインを走る。
わずか1リッターのエンジンは急な上り坂でも音を上げず、もりもりと登っていく。高回転寄りのプログラムになるSモードに切り替えると、レスポンスが鋭くなりスポーティーな走りを楽しめる。ミッションがDCTだから、駆動力がダイレクトに伝わっている感覚も楽しさに拍車をかける。