細めの大径ハンドルは低・中速度域ではふわりと軽く、高速走行になると反力が増してぐっと引き締まる。ホイールベースの長さを生かした直進安定性は特筆ものだ。サルーンのゴーストよりもロードインフォメーション(路面状況)の入力が多めでダイレクト感があるので、ハンドルを連続して切るような場面では、より刺激的なドライビングが楽しめる。
ルーフを開けると…
小田原厚木道路の小田原パーキングエリアで休憩を取り、いよいよルーフを開けてみる。センターコンソールのスイッチを押し続けると、頭上を覆っていた幌が後方に向かって動き始め、やがてリヤシートの背後に静かに消えていった。この間わずか20秒。時速50キロまでなら走行中でも開閉ができるそうだ。
この日はオープン走行には最高の上天気(というか、数日前に天気予報をチェックしてから広報車を手配)。ここから先は小島記者と交互にドライブする。風の巻き込みを防ぐため、窓は閉めた状態だ。一部読者は「真冬にオープンカーで…」と思うかもしれないが、実はこのくらいの季節の方が快適だったりする。経験者は分かると思うが、太陽がじりじりと照り付ける真夏のオープン走行はまさに地獄。逆に、寒い時期でもルーフを開けて窓を閉め、暖房を全開にして走ると車内はかなり暖かくて気持ちがいい(小島記者はこれをよく「露天風呂」に例えている)。
とはいえ、高速道でのオープン走行はそれなりに乱気流が発生する。ちなみに小島記者が所有するコンバーチブルの方が、風の巻き込みは少ないそうだ。この手のクルマでは仕方のないことではあるが、とくに後席は強い風が舞うため、女性を乗せるときは助手席をお勧めしたい。
よりオープン走行を満喫できるのは、一般道に降りたときだ。車速の低下とともに風の巻き込みは軽減され、車内の快適性が一段とアップする。箱根の山の美味しい空気や木々のにおいに酔いしれ、頭上には抜けるようなきれいな青空が広がる。普段からコンバーチブルを運転する小島記者でさえ、「こんな景色、見たことないよ」と満面の笑みを浮かべている。キャビンが大きい4シーターの後席から見上げる空は、ピラー(窓の柱)など視界を遮るものは一切ないのだ。