高浜1、2号機審査合格決定 長期運転原発で初

 
関西電力高浜原発1号機(手前左)、2号機(同右)、3号機(奥左)、4号機(同右)=1月、福井県高浜町

 原子力規制委員会は20日、関西電力高浜原発1、2号機(福井県)について、新規制基準への適合を示した「審査書」を正式に決定した。運転開始から40年を超える原発の合格は初めて。ただ7月7日までに機器や設備の詳細な設計を示した「工事計画」の認可審査に加え、運転延長の審査を終えなければ再稼働できない。

 規制委は2月に事実上の合格証となる審査書案を了承し、約1カ月にわたり科学的、技術的な意見を一般公募していた。公募数は606件で、意見を精査したが大きな変更はなかった。

 高浜1号機は昭和49年11月、2号機は50年11月に営業運転を開始。東京電力福島第1原発事故後、原発の“寿命”が40年と定められ、規制委が認めれば、特例で1回に限り最長20年の延長ができる。

 関電によると、運転延長審査の終了後、設備の大規模工事が必要になり、原子炉格納容器の上部をコンクリートで覆うなど、工事に3年程度かかるという。

 高浜1、2号機をめぐっては、福井、愛知など14都府県の住民が、規制委に運転延長を認めないよう求める訴訟を名古屋地裁に起こしており、司法判断も注目される。

 新基準の審査の合格はこれまで、九州電力川内(せんだい)1、2号機(鹿児島県)、高浜3、4号機、四国電力伊方3号機(愛媛県)の3原発5基ある。このうち高浜3、4号機は再稼働後、大津地裁が3月に運転差し止めの仮処分を決定し、停止している。