羽田発着枠、全日空「4」日航「2」 米路線配分で国交省方針

 

 日米航空交渉で決まった羽田空港の発着枠配分について、国土交通省が昼時間帯(午前6時~午後11時)は全日本空輸に1日3便(往復)、日本航空に2便、深夜・早朝時間帯(午後11時~午前6時)は全日空に1便を割り当てる方針を固めたことが23日、分かった。

 全日空に4便、日航に2便と傾斜配分するのは、平成22年に経営破綻し、公的支援を今も受ける日航が過度な優位に立たないようにするため。割り当ては10月末までに行う。

 羽田の米国路線の発着枠は現在、深夜・早朝に8便あり、全日空と日航が各2便、米国の4社が1便ずつ運航している。今年2月の日米交渉の結果、昼時間帯10便、深夜・早朝時間帯2便の計12便に増やし、日米での折半が決まっていた。

 羽田からニューヨークなど米東海岸への路線は、羽田を深夜・早朝に出発すると現地到着も深夜で不便となるなどの理由で、現在は運航されていない。昼時間帯の枠が配分されれば、利便性が高まりそうだ。

 ユナイテッド航空など米航空会社4社は、昼時間帯に発着するニューヨーク便や、米南部ダラス便などの開設を米当局に申請している。