東京株、1万7000円台を回復 為替は円安進み1ドル=111円に
週明け30日の東京市場は、米国の早期追加利上げ観測の高まりや安倍晋三首相が消費税増税を先送りする方針と報じられたことを受けて円安株高が進んだ。円相場は一時、前週末より1円70銭近く円安の1ドル=111円44銭まで下落。日経平均株価は4営業日続伸し、終値は前週末比233円18銭高の1万7068円02銭と約1カ月ぶりに1万7000円台を回復した。
消費税増税の先送りは市場で織り込みが進んでおり、30日も「既定路線」(銀行系証券)との声が目立った。ただ、増税の延期は個人消費の下支えになり、踊り場にある国内景気の一段の悪化が避けられるとの見方から、日本株買いを誘った。
国内の経済政策をめぐる市場の関心は、編成が想定される2016年度第2次補正予算の規模に移りつつある。松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは「5兆円が一つの目安となり、これを上回るほど市場では前向きに受け止められる」と指摘。政府の財政出動と呼応して、日銀による追加金融緩和への期待が市場で高まれば、円安・株高要因となりそうだ。
海外経済にも目が離せない。30日に円安ドル高が大きく進んだのは、米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の前週末の発言を受け、円売りドル買いが進んだためだ。市場では、FRBが早ければ6月にも追加利上げに踏み切るとの見方もあり、今後発表の経済統計で米国景気の堅調さが確認できれば利上げ観測が高まり、円相場や株価が大きく変動しそうだ。
一方で、6月23日に国民投票を控える英国の欧州連合(EU)離脱問題などのリスク要因が国内に波及する懸念もあり、相場の先行きは予断を許さない状況が続きそうだ。
■2~3カ月後の市場動向の見通し
≪株価≫
◆野村証券の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジスト
・1万8000円
・消費税増税先送り以外の景気対策や衆院解散なども課題になる可能性がある。1万7000円を上値に重くなるが、米国の利上げで上昇
◆大和証券の細井秀司シニアストラテジスト
・1万8000円
・米国の利上げで円安になり、1万8000円目指す展開に。中国、日本の経済見通し、英国のEU(欧州連合)離脱、原油相場の動向など懸念材料も多い
≪為替≫
◆ニッセイ基礎研究所の上野剛志シニアエコノミスト
・109~111円
・米国の利上げは本来は円安要因だが、新興国の資金流出や原油価格の下落の副作用も考えられる。リスク回避の円高もあり、一進一退
◆みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミスト
・105~110円
・米国が6~7月に利上げした後、さらに利上げできるかで大きく変わる。景気動向によっては利下げも十分考えられる。円高株安の要因に
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