経済対策、首相「28兆円超」方針 市場期待高まるも持続的成長につながるか 「未来への投資」の質が問われる

 

 安倍晋三首相が27日、経済対策の事業規模を28兆円超とする方針を表明し、市場では株高が進んだ。景気が力強さを欠く中、政府は大型の対策で「アベノミクス」を再加速する構えだが、持続的成長につなげられるか実効性が問われる。

 この日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日ぶりに反発し、前日比281円78銭高の1万6664円82銭で取引を終えた。対策への期待感に加え、日銀が政府と歩調を合わせ、追加緩和に踏み切るのではとの観測も後押しした。

 当初、対策の事業規模は20兆円、財政措置のうち国と地方自治体の支出は3兆円超とみられていた。これに対し、与党や首相周辺、経済界から上積みを求める声が相次いでいた。

 28兆円超という規模は第2次安倍政権発足直後の平成25年1月にまとめた緊急経済対策(約20兆円)を上回る。「アベノミクスのエンジンをふかす」という首相の強い意向を反映し、財政投融資などで規模が膨らまされた。真水も6兆円前後となる見込みだ。

 政府が25年に対策を示した後、日銀も緩和を行い、円安・株高が進行、企業業績も上向いた。だが、消費税増税などでその勢いは持続せず、日本経済は再び停滞感が強まっている。

 対策は「同一労働同一賃金」実現に向けた躊(ちゅう)躇(ちょ)ない法改正や規制改革を掲げた一方、港湾整備などの公共事業も目立つ。一時的な景気刺激だけでは終わらない「未来への投資」(首相)の質が重要になる。(田村龍彦)