安倍晋三首相(自民党総裁)の経済政策「アベノミクス」の是非などを問う第24回参院選が22日公示された。少子高齢化が進む中、いかに持続的な成長を実現し、社会保障や財政健全化に取り組んでいくか。経済分野の課題と各党の主張をまとめた。(田村龍彦)
TPPなど対立
国際通貨基金(IMF)の予測では、今年の日本の成長率は0.5%。1~2%台の欧米各国と比べ低さが目立つ。経済の実力を示すとされる潜在成長率は0.2%(日銀推計)にとどまり、労働人口の減少を食い止め、生産性を向上する成長戦略は待ったなしだ。
自民は「今の政策を前に進める」(安倍首相)とアベノミクスの加速を主張。政府の新成長戦略同様、人工知能(AI)などの新産業の創出や規制改革を公約に掲げた。公明は個人消費喚起のためプレミアム付き商品券の発行を提案する。
対する民進もAIの研究支援や特区を使った起業促進などを打ち出し、大きな差異は見つけにくい。
意見が対立するのは、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)だ。推進派の自民、公明、おおさか維新、改革に対し、「今回の合意に反対」とする民進はじめ、共産、社民、生活は反対の立場をとる。農業分野などで反発はあるが、国内市場が縮小する中、新興国などの成長を取り込む経済連携は避けられない。