日系企業が相次ぎ襲撃されるなど中国各地で暴徒化した9月の反日デモから3カ月。事態は沈静化したかにみえるが、リスクまで消えたわけではない。
「いわばデモのための反日であり、反日のためのデモではなかった。反日は大義名分となって、今後も悪用される」。上海エリス・コンサルティング総代表の立花聡氏(48)は、中国人の反日への姿勢をこうみる。「イスラム過激派による反米テロと比べたとき、(物質的な豊かさを求める)唯物(ゆいぶつ)主義者の中国人による反日がどこまで厳格か。本質を見抜く必要がある」と話す。
「やらねば損」の便乗スト
立花氏が注目したのは「反日便乗スト」。9月の反日デモに乗じて複数の日系企業の中国工場で従業員による突然のストが発生し、あわてた日本の本社からの指示であっさりと要求に応じてしまったケースがある。
しかし、労組が手続きを踏んで行うストは適法でも、「従業員が散発的に起こす山猫(やまねこ)ストは明らかに違法で怠業(サボタージュ)。ルールなきストを集団で行うことはテロに近い」と立花氏はみる。反日への便乗、あるいは反日を悪用して打つ山猫スト。中国人従業員に「やらねば損」と映る事態は問題だ。日系企業はどう対処すべきか。