リーマン・ショックからの日経平均株価【拡大】
東京市場は東証1部の約7割が値を上げ、ほぼ全面高の様相。野村証券の試算では、平均株価が8870円だった昨年9月末の事業会社1848社の含み益合計は4兆2200億円。これに対し、8日と同水準の08年3月末時点(平均株価1万2525円)の含み益は12兆4400億円。企業の13年3月末の含み益も、大幅な拡大が期待されている。
電機株苦戦 自動車には追い風
ただ、円安で追い風を受けるはずの輸出企業でも、明暗が分かれる。個別株を「リーマン前」と比べると、ソニーやパナソニック、シャープなどの家電系の電機メーカー株は当時の数分の一にとどまるなど、苦戦を強いられている。新興国の台頭など、国際的な競争環境が激変したことが背景にある。これに対し、自動車メーカーではトヨタ自動車、ホンダ、日産自動車の8日の終値は、2008年9月12日を上回った。
一方、原発停止の影響や燃料高など経営環境が悪化する電力会社は、福島第1原発事故を起こし、国有化に追い込まれた東京電力が当時の13分の1になったほか、他の電力会社の株価も低迷したままだ。