衛生管理技術狙い
買収に立ちはだかるのは米議会だけではない。スミスフィールドの大株主の米投資会社スターボード・バリュー社も双匯による買収提案受け入れを拒否。「双匯の提案した買収価格(1株当たり34ドル)は安すぎる。スミスフィールドを会社分割して部門ごとに売却すれば、もっと高い値段で会社を売れる」と主張した。スミスフィールド経営陣に対する、一種の敵対的提案である。
スターボードは典型的な「もの言うヘッジファンド」で、スミスフィールドを自ら経営するつもりはない。
スターボードが自身の財務助言会社に支払う手数料は、「スターボードが保有するスミスフィールド株の上昇率」に連動している。双匯への買収に異議を唱えることで、より高い値段で双匯がスミスフィールドを買い取ってくれる可能性に賭けているのだ。
双匯による買収価格引き上げシナリオの実現性にスターボードが自信を持つのには理由がある。「中国の国家プロジェクトとしての買収計画」(米大手法律事務所幹部)として、双匯が引くに引けない状態にあるとみているからだ。