稼働を始めたのは「ファイボン2風力発電所」。独シーメンス製の発電機45基は最新式で、定格出力は10万3500キロワット。タイの政府系電力企業や日本の中部電力が共同出資して設立した風力発電会社「KRトゥー」が運営する。中電は20%を出資した。発電した電力はタイ発電公社(EGAT)が引き取る。
中部ロッブリー県では、三菱商事などが出資する太陽光発電合弁会社「ナチュラル・エナジー・ディベロップメント」が既に世界最大規模の太陽光発電所を稼働させている。5月末、新たに2号機が完成し、1号機と合わせた総出力は8万3500キロワットに達した。今後も規模を拡大していく方針だ。電力はEGATのほかタイ地方電力公社(PEA)に売却。保守点検は日本のシャープが請け負っている。
省エネ技術の向上が進んだ日本では近年、電力総需要そのものが漸減ないしは横ばいで、大きな変化はみられない。一方、経済成長著しいタイでは2030年頃まで年平均4.13%の高い伸びが続くと予想され、慢性的な電力不足に悩まされることは確実な情勢となっている。このためタイ政府はここ数年、新たな発電所の建設など電力確保に追われている。