ベトナムは2020年までに、沿岸部と島嶼(とうしょ)部の6カ所の観光地を世界水準のリゾート地として整備する。外国人旅行客の誘致で競争力を強化し、観光立国を目指す。現地紙ベトナム・インベストメント・レビューなどが報じた。
奇岩が並ぶ北部ハロン(旧ホンゲイ)湾や世界遺産にも登録されている中部ホイアンなど6カ所の観光振興を図り、加えてホーチミンやダナンなどの港を大型客船が接岸できるように整備する。ベトナムには大小3000以上の島々や、南北3000キロに伸びる海岸線に125カ所のビーチがあるが、観光用に整備されていない場所も多く、海洋観光分野の潜在的可能性が大きいとみられている。
ベトナムは20年までに外国からの旅行客数を2200万人、国内の旅行客5800万人を目標とし、100億ドル(約9865億円)の観光収入を見込む。観光振興による大量の雇用創出も期待でき、観光業で60万人、関連業種で110万人と予測する。
ベトナム観光総局によると、同国の今年1~8月期の外国人旅行客は前年同期比7.9%増の490万人で、すでに年間目標の68%にのぼる。同期の国内旅行客も含めた観光収入は65億ドルに達し、前年同期と比べて22.5%増加している。(シンガポール支局)