「生産も消費も、そしてようやく設備投資も持ち直してきています。15年間にわたるデフレマインドによって、もたらされた日本経済の縮みマインドは変化しつつある。であれば、大胆な経済対策を果断に実行し、この景気回復のチャンスをさらに確実なものにすることにより、経済再生と財政健全化は両立し得る。これが熟慮した上での私の結論です。250年ほど前、私の郷里、長州藩は巨額の財政赤字に苦しんでいました。財政再建のために検地を行い、4万石余り収入が増えました。しかし当主、毛利重就は未来への投資に充てることを決断します。干拓して新田を開拓し、塩、紙、ろうといった新たな産業を育成しました。4万石の未来への投資が長州の人たちの生活を押し上げ、明治維新の原動力となったのです。増えた4万石で一時しのぎをするのではなく、未来を描こうとしたのです」
「今般、取りまとめた経済政策パッケージは、目先の経済を押し上げるだけの一過性の対策ではありません。社会保障の充実や安定などのためにお願いする負担を緩和しながら、同時に将来にわたって投資を促進し、賃金を上昇させ、雇用を拡大する。まさに未来への投資です。企業収益の増加が賃金上昇、雇用拡大につながり、消費を押し上げることを通じてさらなる企業収益につながっていく。経済の好循環を作るための投資を進めます。研究開発を促し、設備投資を後押しして、未来の成長と雇用につなげます。事業再編を促して企業体質を変え、新たなベンチャーの企業を応援することで、持続的な活力を生み出します」