もとより、中小企業は日本経済を支え、全企業421万社の99・7%、全従業員数4297万人の66%を占めている(21年時点、総務省調べ)。アベノミクス効果で、実質経済成長率はことし4~6月期で3・8%と回復したが、中小企業の景況は依然として低迷を続けている。
その実態は、財務省「法人企業統計」から読みとれる。4~6月期の中小企業の経常利益は前年同期比で12・5%減、対照的に大企業は同49・7増%と急回復している。
アベノミクスの下での格差拡大の背景について、ゴールドマン・サックス・ジャパンの馬場直彦氏らは、同社発行の日本経済分析リポート(10月9日付)で「大企業と中小企業間での価格交渉力差がある」と指摘している。
円安に伴う原材料コスト上昇を中小企業がまともに受け、販売価格に十分転嫁できない。輸出比率が高い大企業の場合は為替差益の恩恵もあるので、利益は急上昇するが、内需依存の中小企業は負担増だけが残る。