人の腰まで水位が上がった村。船で行き来する人も=カンボジア西部バッタンバン州(シャンティ国際ボランティア会提供)【拡大】
同州で緊急援助を開始した日本の公益社団法人「シャンティ国際ボランティア会」によると、州内の一部の村では、ダムの決壊を避けるために実施した放流で大洪水が発生。同会がテントや米の緊急配布をしたほか、調査を継続しており、寄付を呼びかけている。
洪水の長期化で衛生面での不安も広がっている。地元紙の報道によると、プノンペンのカンタボパ小児病院には連日数千人の子供が訪れており、1日で4200人にのぼったこともあった。無料で治療が受けられるため、地方からやってくる患者が多い。同院の医師によると、下痢や呼吸器系の症状が多く、洪水の影響が大きいとしている。また、モンドルキリ州などではインフルエンザの流行が報告されている。(月刊邦字誌「プノン」 編集長 木村文)