自民、公明両党は29日、与党税制協議会を開き、生活必需品などの消費税率を低く抑える軽減税率の導入について議論した。導入に伴う減収分の財源確保や納税事務の負担増を理由に導入は困難とした自民党に対し、導入に積極的な公明党が改めて反論。両党の溝は埋まらず、12月9日に納税事務を担う税理士や中小企業の関係団体から導入した場合の影響についてヒアリングすることを決めた。
この日は軽減税率を導入した場合の納税事務負担について協議。自民党は軽減税率を導入すれば税率が複数になるため、商品ごとに税額や税率の明細を記載したインボイス(税額票)の導入が不可欠となり、納税事務負担が増えると主張した。
これに対し、公明党はインボイスを導入しなくても、現行の帳簿方式で用いる請求書に商品ごとの税額などを追加記入する簡易な手法で対応できると反論。同時に「(インボイスと比較して)納税事務の負担は全く異なる」として、新たな負担は限定的なものになるとの見通しを示した。
平成25年度与党税制改正大綱は、軽減税率の導入について「関係者の理解を得た上で結論を得る」と明記。このため、与党は来月9日の関係団体のヒアリングで、公明党が示す簡易な納税事務手法に対する評価や意見を参考に最終判断する。関係団体の賛否が軽減税率導入の判断に直結するだけに、自民、公明両党による関係団体への水面下の働き掛けが活発化しそうだ。