【シリーズ エネルギー政策を問う】経済評論家・作家 三橋貴明氏 (1/6ページ)

2014.2.13 05:00

 ■原発は国の安全保障にとって重要だ

 ◆必需品に市場原理はおかしい

 --原子力発電所の再稼働を巡る世論は賛否両論です。その一方で原発停止に伴う火力発電の燃料費の追加負担が年間4兆円近くに達し、日本の貿易赤字が膨らむ要因となっています

 「マクロ経済的に見ると、輸入はGDP(国内総生産)のマイナス要因です。原発を止めていることによってGDPが4兆円近く減ったということの意味を考えていただきたい。すなわち、国民の所得がそれだけ海外に流出し、減っているということです。安倍政権はデフレ脱却を標榜(ひょうぼう)していますが、デフレの原因は国内の所得不足にあります。所得不足で国民がお金を使わないからデフレになっているのに、GDPの1%近い所得を外国にプレゼントしている状況は何としても止めないといけない。そのためには安全性が確認された原発を再稼働させる必要があります」

 --しかし、原発再稼働に反対の意見もあります

 「エネルギーは他の商品やサービスとは違って、日本国の安全保障にかかわる問題です。例えば、中東で紛争が起きて、日本向けの原油や天然ガス輸送の重要なシーラインであるホルムズ海峡が封鎖されれば、火力発電燃料の天然ガスは日本に運べなくなります。その際の代替案はなく、街中の信号機が止まってしまうような停電もあり得るわけです。そんな国で安全に安心して生活できますか、ビジネスも普通にできますかということなんです。欧州ではロシアからの天然ガスパイプラインを止められることが起きていますが、ロシアの立場は強い。なぜかというと、エネルギーは相手にとって必需品ですから。電気のような絶対的な必需品に市場原理なんていうのはおかしいし、どこかの国に頼る、何かに頼るという発想はバカげているということを理解しないとだめです。

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