【シリーズ エネルギー政策を問う】経済評論家・作家 三橋貴明氏 (3/6ページ)

2014.2.13 05:00

 ◆「発送電分離」は阻止すべき

 --エネルギー政策にとって、再生可能エネルギーをいかに活用していくかも重要な問題です。日本の再生エネ政策をどう評価していますか

 「最悪です。再生エネの固定価格買い取り制度(FIT)ほどひどいレント・シーキングは見たことがありません。レント・シーキングとは、既存需要に対し政治的に他の人が割り込んで所得の一部を奪うことを指すのですが、ここまで見事にやられたケースは日本初でしょう。原発を動かしていないため、国内の電力需要を電力会社がまかなえなくなるような状況になっている問題を放置しておいて、高値の固定価格で長期間買い取るというのは、これほど市場原理を無視した話はありません。しかも、申請時に決めた固定価格が20年間保証されるため、今でも約2万件がまだ発電事業を始めていません。太陽光パネルのコストが下がるのを待ち、事業を始めた方が有利だからです。さらに、FITで電力供給が安定化するのならまだいいが、逆に不安定になっています。北海道電力では再生エネの受け入れが限界に達しており、送電線の能力を大きくする投資が必要になっています。その投資はどう考えてもFIT事業者が負担すべきと思うが、実際は国民負担になります。FITはすぐに停止すべきです」

 --では、再生エネ普及促進にはどんな政策が有効ですか

 「再生エネを代表する太陽光発電や風力発電の最大の弱点は、自然任せのため発電能力が不安定なことです。太陽光なら昼間に発電した電気をためて、必要に応じて供給できる大容量の蓄電設備があればこの問題をカバーできます。本当に再生エネを普及させたいのなら、大容量蓄電技術の開発に重点投資すべきでしょう。そこに政府が資金を投じて進めるべきなのに、なぜ発電だけに力を入れるのか疑問です」

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