--再生エネの開発・利用は欧州が先行しています。最近は見直しの動きが広がっているようですが、欧州の実態をどう見ていますか
「欧州では、市場原理とは無関係なFITと、市場原理バリバリの発送電分離を組み合わせたため、さまざまな矛盾が生じています。ドイツでは、発電が不安定な太陽光や風力のバックアップ電源の調達をどうするかが問題になっていて、通常の電力卸市場とは別に、バックアップを確保するための卸市場をつくろうとしています。屋上に屋根をかけるような話で、まさに末期的現象と思います。家庭の電気料金ではFITの負担が大きくなりすぎて、各国で買い取り価格など制度が見直されています。FITと発送電分離が両立しないのは当然で、一番良い解決法は元に戻すことだと思います」
--日本は逆に、電力小売り全面自由化と発送電分離を柱とする電力改革を進めようとしています。電力改革はどうあるべきとお考えですか
「日本で公共投資がたたかれ始めた1997年頃、土木・建設業界は反論しませんでした。そのうち嵐は過ぎ去るだろうとじっとしていたが、嵐はいつまでたっても去らず、業界はぼろぼろになってしまいました。その結果、わが国の安全保障の弱体化が起きました。例えば、震災が起きても、土建業者自体の数が激減してしまったため、助けてくれる人が誰もいない。北海道では除雪業者がいなくて、市民生活に支障を来たしているところもあります。