アジアや欧州の各国に比べて高い水準にある日本の法人実効税率の引き下げに向けた機運が高まってきた。企業の競争力強化につながると安倍晋三首相が強い意欲を示しているためだ。税率を諸外国並みまで下げれば企業業績が改善し景気浮揚効果で税収増になるとの意見がある一方、浮いたお金を企業がため込み減税分だけ財政が悪化するという正反対の指摘もある。税率引き下げに対する明確な解が見通しにくい中で、効果の見極めが議論の大きな焦点となるのは確実だ。
設備投資4兆円上昇
「法人実効税率を下げると税収が上がるのかどうかシミュレーションする必要がある」
13日に開かれた政府税制調査会(首相の諮問機関)の総会。田近栄治・一橋大大学院教授ら出席委員からは、法人実効税率を引き下げた場合の税収などに与える影響を詳細に分析する必要があるとの意見が続出した。
税率を引き下げた場合、景気や税収がどうなるかを見通すのは難しく、中長期的な税制のあり方を検証する政府税調で専門的見地から検証する必要があるとの考えからだ。