ウクライナ衝突“東西問題”の深い溝 単一国家の限界露呈  (2/2ページ)

2014.2.20 19:30

 振り子のような政治の根底には、ソ連崩壊期に独立を得たウクライナが国民統合の理念を打ち出せず、ソ連時代より前の「東西分断」の歴史を克服できていないことがある。長くポーランドやオーストリア領だったウクライナ西部では今も欧州への帰属意識が強く、ロシア領だった東部では親露的な住民が主体だ。

 ここに、東方諸国との関係拡大をめざすEUと、旧ソ連諸国の経済統合を課題とするロシアの駆け引きが加わった。国民意識の形成が遅れたまま「東か西か」の対立が深まり、経済も行き詰まったのが現状だ。

 露専門家の間では、政権も野党勢力も統治能力を欠いているとの悲観的な見方が強まっている。また、過激な民族主義勢力がデモの暴力化をあおっているとみられており、政権と野党の双方が制御不能な状況に陥っているとの指摘もある。

 プーチン露政権は昨年、巨額の支援約束と引き換えに、ウクライナとEUの連合協定締結を阻止した。だが、当のウクライナが「破綻国家」に近づく事態は想定外だったに違いない。(モスクワ 遠藤良介)

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