平成26年度予算案の年度内成立が28日確定した。予算案には、4月の消費税率引き上げ後の企業と家計の負担増に目配りするとともに、農業や医療など成長戦略を後押しする施策が並んでいる。円安株高で実現した経済の好循環を確実にできるか。財政面の裏打ちを得て、2年目のアベノミクスが本格始動する。
「消費税率の引き上げによる反動減を抑制するための予算はタイムリーに実施することが大切だ」
安倍晋三首相は28日の衆院予算委で、予算案の早期成立を訴えた。
菅義偉官房長官も同日の記者会見で「予算を成立させていただくのが最大の景気対策だ」と強調した。
好調を維持してきた日本経済だが、日本経済研究センターによると、26年4~6月期の実質経済成長率は、前期比年率マイナス4・57%の落ち込みが見込まれる。増税後の景気をいち早く回復軌道に戻せるかが、アベノミクスの成否の鍵を握る。
26年度予算案では、景気浮揚に即効性があるとされる公共工事費に約6兆円を確保。増税による業績悪化が懸念される中小企業対策として、資金繰り支援やものづくり技術の高度化など計1111億円を充てた。家計支援では、雇用助成金の対象を子育てで離職した女性や未就業の若者にも広げるため549億円を計上。企業と家計の負担増に配慮し、景気減速の回避に全力を挙げる。
景気回復の足取りを確かにするための成長戦略政策にも配慮した。自動走行や海洋資源など日本が強みを持つ科学技術支援を重点化する戦略的イノベーション創造プログラムに500億円を確保するなどした。
予算成立が確定した今、政府には経済政策の着実な実行が求められる。(小川真由美)