1ビットコインのドルの推移【拡大】
各国の紙幣や硬貨にないビットコインの強みはそれ自体が国家の保証がなくても価値を持つ点だ。ビットコインは国境を軽々と越え、アフリカの紛争国から鎖国状態にある北朝鮮の通貨ウォンまでも交換できるというから驚く。
昨年3月に勃発したキプロスの金融危機はビットコインの存在価値を飛躍させた。同国金融機関に資産を預けていたロシアの大口預金者が一斉にビットコインに殺到し、1単位あたり60ドル前後だった相場は3倍以上に高騰した。
そのあと、ビットコイン取引が急増してきたのが中国である。世界最初のATM設置場所は、多くの中国の富裕層とその一族が永住権を取得しているカナダ、次いで香港、さらにカナダに次ぐ移民先のオーストラリアといたれりつくせりだ。グラフを見よう。
13年夏から秋にかけて、中国では高利回りの理財商品の焦げ付き不安が出始めた。すると、中国国内にあるビットコイン取引所は大いににぎわうようになり、世界のビットコイン取引の3分の1を占める最大の市場になった。人民元を売ってビットコインを買い、資産を第三国に移す。ビットコイン相場はみるみるうちに急上昇し、2カ月間で10倍だ。