避難指示は?
乗客の安全確保では、船長や船員の対応にも批判の声が高まっている。
朝鮮日報日本語版によると、事故発生当時、旅客船には船長など約30人の乗組員がいたが、事故発生直後に素早く脱出して救助されていたという。
こうした船員らの行動について、船員を養成する独立行政法人「海技教育機構」(静岡市)の担当者は「船員にとって乗客の安全確保は最も重要なのに、これでは職務放棄ととられかねない」とし、船員らの対応が犠牲者の拡大を招く可能性を示唆した。
鈴木客員教授は、事故現場の航空写真に救命いかだが写っていないことにも着目。「旅客船に備え付けられているいかだが海上に下ろされていないのは大きな問題。本来なら救える命も救えなくなる」と話す。