金融庁、生損保のM&A規制緩和 法的障害撤廃、海外進出後押し

2014.4.26 05:00

生損保会社のM&A規制を緩和する金融庁=東京・霞が関

生損保会社のM&A規制を緩和する金融庁=東京・霞が関【拡大】

 金融庁は、生命保険や損害保険会社による海外M&A(企業の合併・買収)や出資規制を緩和する。これまで買収対象の外国金融機関が保険以外の子会社を保有していると買収が認められなかったが、保険以外の子会社についても一定期間の保有を認める。金融庁は保険業法の一部改正を今国会に提出。年内にも施行される見通しで、買収交渉で不利になっていた法的障害を撤廃し、大手生損保の海外進出を後押しする。

 日本の保険会社が海外企業を買収する場合、買収先が保険会社であれば、その子会社が葬儀会社やホテルなど保険と無関係でも、買収から5年以内の処分を条件に特例で買収できる。

 一方、買収先が銀行や投資運用会社など保険以外の金融機関の場合、保険以外の子会社を保有していると他業禁止の原則により買収を断念するか、買収前に買収先グループから子会社を外す必要があった。これを保険会社の買収と同様、5年以内の処分を条件に買収可能にする。

 大手生損保は「グローバルな成長機会を追求する」(明治安田生命保険)ため、高い成長が見込める海外への進出を強めている。保険の販路を開拓する際に現地市場動向を調査したり、債券や株など資産ごとに高い運用ノウハウを取り込んだりするため、海外の保険会社のほか、投資運用会社などへの出資が増えるとみられる。

 欧州は保険会社による海外買収に規制がなく、米国(ニューヨーク州)は事前に監督当局の許可を得れば買収が可能だ。これに対し規制が厳しい日本勢は買収先の子会社処分に手間取ったり、入札で高額な買収条件を提示されたりと不利な競争を強いられるケースがあった。今回の規制緩和は「M&A競争に負けない環境づくり」(金融庁)となりそうだ。

 ただ保険業界では、国境を越えた保険ビジネスの広がりをにらみ自己資本規制など国際的な統一ルール導入の動きもある。フィッチ・レーティングスの森永輝樹ディレクターは「規制緩和で経営の自由度が高まる分、リスク対応能力など高度な戦略が求められる」と指摘する。

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