「仕事中心のばりばりでもなく、ずっと時短でゆるくでもない、中間策だってあるのでは」。自身も2人の子供を育ててきたNTTドコモの木村裕香ダイバーシティ推進室長は後輩たちにいう。木村室長は、簡単に「ゆるキャリ」に切り替えてしまうことを「本当にそれでいいの?」と問いかける。時短や残業なしで働く女性社員が、トイレに立つ2分をも惜しんで仕事する様子を見ているからだ。
4月に第一生命保険で初の女性補佐役(管理職最上位)となった人事部の吉田久子補佐役は「今の女性管理職は男性のワークスタイルに寄った人が多い。それでは後が続かない」とみる。
残業減も営業益増
全社的な働き方の見直しが奏功したケースもある。社員の9割がシステムエンジニアという住友商事グループのSCSKは昨年度から午後5時40分の定時退社を徹底。13年度の月の残業時間は前年度比4時間以上減った一方、営業利益は2桁増の見込みだ。長時間労働から「生産性重視」への切り替えが成功。離職率が半減した上、「残業がないなら」と時短勤務を見直し、定時を選ぶ子育て社員が出てきた。