麻生太郎財務相は9日の会見で、「課税の対象範囲を広げないと(財政健全化との)バランスが取れない」と述べ、財政再建との両立には代替財源が欠かせないとの姿勢を改めて強調した。
規模に焦点
確かに、政府税調で候補に挙がったすべてのメニューを全廃すれば20%台への引き下げ原資を捻出できる。しかし、自民党税調は、デフレ脱却に向け、設備投資や研究開発減税などの政策減税の大幅な見直しに慎重な姿勢を示しており、実際には小幅な見直しにとどまる可能性もある。
財源をめぐっては、諮問会議の民間議員が景気回復などで計画より上振れた税収を実効税率の引き下げ原資に活用すべきだとの考えを示す。甘利氏も9日の会見で、「税収上振れ分を成長に資することに使っていくことが大事」と語り、税収を充てることに理解を示す。
これに対し自民党税調の野田毅会長は、2020年度の基礎的財政収支の黒字化を達成するため「税収上振れ分は財政再建に充てるべきだ」と否定的で、代替財源をどれだけ確保できるかの議論の行方は混沌(こんとん)としている。
骨太方針では、来年度から3~5年程度かけて20%台と明記する案が有力となっている。ただ、下げ幅を決めるのはあくまで自民党税調の役割で、それに基づいて安倍首相が最終的に決断する。国際的に高い水準にある法人実効税率の引き下げにどこまで踏み込めるか-。世界の市場関係者が注目する中、骨太方針で下げ幅と実施時期について、どこまで踏み込んだ書きぶりとなるかが最大の焦点となっている。