政府高官人事での職権乱用で憲法裁判所が違憲・失職判決を下した後に記者会見するインラック前首相。自身の仕事内容について「満足している」としながらも、時折、無念さをにじませた=タイ首相府のウェブサイトから【拡大】
タイ政府が「内需拡大策」として始めた「自動車物品税の還付措置」の期限が満了したことも大きいが、政治混乱の先行きがみえない中で消費者が財布のひもをきつく結び直したことも左右しているとみられる。
コメの輸出も不振
輸出産業も失速感が強い。今年3月の貿易統計によると、タイの総輸出額は前年同月比3.1%減で2カ月ぶりに前年同月の実績を割り込んだ。中でも農産物・加工品が振るわず、天然ゴムとエビ加工品、砂糖の主力3品目がそれぞれ20%を超える大幅な落ち込みとなった。天然ゴムは中国の需要減、エビは伝染病の流行などが主な要因だ。
12年に世界首位から第3位に転落したコメ輸出も回復の兆しはみえない。政府は今年の輸出目標を850万~900万トンとしているが、昨年実績は661万トンにすぎず、目標を額面通り受け止めるのはごく少数派だ。