中国不動産バブル崩壊不発でも…チャイナ・リスクは伝播し続ける (3/4ページ)

2014.6.11 11:30

 グラフを見ると、不動産相場はリーマン・ショック後に急激に落ち込んだが、銀行による不動産融資の増加とともに急回復した。その後、不動産熱の過熱を警戒した北京当局は不動産融資圧縮を国有商業銀行に命じたところ、相場は急降下し、今度は不動産相場崩落の懸念が生じた。

 そこで2013年には融資規制を解除して相場にテコ入れした。すると相場は再上昇し始め、不動産市場崩壊説の広がりを食い止めた。今年に入って不動産相場は弱含みだが、同グラフが示すように当局が不動産向け資金を流出させて相場を維持する手法は依然、有効なのだろう。

 だが、実体景気のほうは回復力が弱い。下のグラフは、鉄道貨物輸送量と中国に流出入する投機資金の推移である。鉄道貨物輸送量は、李克強首相が最も信用しているといわれる経済指標である。同輸送量はリーマン・ショック後に前年比マイナスに落ち込んだのに対し、GDPの実質伸び率は7%だったのと大きくカイ離したが、景気の実相は鉄道貨物が示すようにマイナス成長だったにちがいない。

輸送量は昨年末に持ち直したが、回復力は弱々しく…

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