今後50年続く超高齢化社会を乗り越え、成長を維持できる社会構造へ道筋をつけることは、まさに喫緊の課題だ。高齢化が加速する20年度までのPB黒字化が達成できなければ、債務残高の膨張に歯止めがかからなくなる可能性が高まる。
素案では、20年度までのPB黒字化目標を掲げ、15年度予算についても「厳しい優先順位付けを行う」とし、財政健全化に意欲を示した。だが、具体策は乏しいうえ、財政悪化の最大の要因である社会保障費は、75歳以上を対象とした保険料軽減措置や高所得者の年金給付の見直しなど、高齢者に一定の負担を求める内容が目立ち、高齢者の反発を招くのは必至だ。
医師などが処方する薬代の基準であり、保険料や患者の窓口負担でまかなっている薬価についても、財務省は薬価引き下げのため、薬の値段が年々下がっている実態を反映し、これまでの2年に1度の改定を年1回にするよう求めた。だが、自民党厚労族の巻き返しを受け、素案に入る予定だった「年1回」の文字が土壇場で削除された。