取引時間拡大に向けた研究会の議論は混迷が深まり、日本取引所グループの斉藤惇最高経営責任者は難しい判断を迫られる(コラージュ)【拡大】
東京証券取引所の株式の取引時間拡大に向けた議論が混迷を深めている。インターネット証券会社が強く実施を求める夜間取引に対し、対面販売を主力とする大手や中小の証券会社が猛反発。代案として浮上した「夕方」案に加え、通常の取引終了時間を現在の午後3時から延長すべきだとの主張も派生し、3案とも譲らぬ状況だ。一方でいぜん取引時間の拡大そのものに反対する声もあり、出口は見えない。
バトルロイヤル
「相変わらずまとまらない」
取引時間拡大を議論する東証の研究会が第5回会合を開いた今月11日。終了後、川村雄介座長(大和総研副理事長)は疲労をにじませた表情で、こう漏らした。
2月に始まった同研究会は、毎月1回のペースで議論を進めてきた。現在、午前9~11時半と午後0時半~3時の計5時間に限られた東証の株取引時間では、勤務中のサラリーマンらが売買するのは難しい。個人投資家を多く抱えるネット証券を中心に、取引時間拡大の要望が強まる中で、日本時間の夜に取引できる海外市場に流れた投資家を、東証に呼び戻したい日本取引所グループ(JPX)が、実施時期や手法を議論する場として立ち上げたものだ。