習指導部が「新常態」を公の席で多用するようになったのは、今年下期の経済政策を討議した7月末の党中央政治局中央委員会の前後からだ。
8月上旬、避暑地の河北省北戴河で開かれた党幹部や長老らによる非公式会議で「新常態」がキーワードとして承認され、それがまず人民日報に反映されたとみられる。
物価上昇分を除く実質GDP成長率で前年比10%前後を謳歌(おうか)してきた中国。10年に名目GDPで日本を追い抜いて世界2位の経済大国の座を得たが、習指導部が誕生した12年には8%成長を13年ぶりに割り込んで7・7%に減速した。それが今年は1~6月期が前年同期比7・4%だ。
それでも日米欧などから見れば垂涎(すいぜん)の成長率だが、中国には政府目標である7・5%成長にこだわる理由がある。